成瀬映画に登場する風景


『鰯雲』(1958年)C 2018.1.8

銀行員の信次(太刀川洋一)と浜子(水野久美)が厚木市の映画館に行く。
画面には映画館の手前に「おかしの千石屋」という店が映っている。(写真1枚目)

この店(「菓子問屋 千石」:神奈川県厚木市中町)は、小田急線「本厚木駅」の北口に現存していて、
ネット検索すると昭和29年創業とあるので本作の撮影時には営業していたことになる。
映画の撮影当時と同じ場所かは不明。もし同じ場所であれば、Google写真の正面奥の
茶色いビルが映画館のあった場所だろう。


以下1.10追加

おかしの千石屋には『
カビリアの夜(Le Notti di Cabiria)』(1957 フェデリコ・フェリーニ監督)のポスターが読み取れる。(写真2枚目)

映画の看板によると洋画2本立で、左側の1本は『
翼よ!あれが巴里の灯だ(The Spirit of ST.Louis)』(1957 ビリー・ワイルダー監督)
右側のもう1本は『
現金(げんなま)に体を張れ(The Killing)』(製作1956、日本公開1957 スタンリー・キューブリック監督)。
映画館の横の看板には『
昼下がりの情事(Love in the Afternoon)』(1957 ビリー・ワイルダー監督)の文字が見える。(写真3枚目)

ワイルダー、キューブリック、フェリーニ!
名作洋画の数々が毎週のように上映されていた時代を感じさせるシーンである。




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